ボーナスが出る保険編
「ボーナスが出る保険」ってやっぱりおトク?
シンプルな医療保障よりも「生存給付金つき」「お祝い金つき」と言われる保険につい目が行ってしまう、という方もいるでしょう。これらはしばしば、シニア向け保険や女性向け保険にセットされています。
よくあるのは、たとえば保険期間15年間の間に入院したら入院給付金が受け取れるけれど、一方で入院しなければ10万円程度のボーナスがもらえる、といったもの。ひょっとして、万が一はないかもしれないし、何ももらえないよりもらえたほうがイイから・・・というのも心情的にはわかります。
しかしながら、こうしたボーナス付きの保険は、入院しなかった人には「サービス」として、これまで支払った保険料の一部を割り戻しますよ、というしくみというわけではありません。 そもそも、私たちの支払う保険料は、入院の確率などに基づいて計算されているものです。こうして医療保険料は決まり、一方で入院しない確率からお祝い金の保険料がはじき出されます。すなわち、入院した時の医療保障のため、そして万が一のなかった時の祝い金のための、これら2つの保険料を合わせて支払っているにすぎないということ。万が一のなかった人のためのおトクなサービスなどではない、というのはこのため。当然のことながら、保険料は医療保障だけの掛け捨てよりも割高になります。
また「万が一はなかった」とはいえ、入院という万が一はなかった、ということであって、他にも不測の事態はいろいろ起こりえるもの。15年間、他の不測の事態では使えないお金になってしまうのなら、家計にとってもあまり得策とは言えません。
契約する前に、まずは計算機を叩いてみましょう。支払う保険料と受け取れる保険金、そして、掛け捨て型で同様の保障を確保したときに、どれだけ差があるか。まずは「おトク」に囚われない冷静さが大切です。
POINT
「ボーナスつき」はサービスではありません。そもそも、ボーナスをもらうために保険料を多めに支払って自分で受け取っているのがその仕組み。目先のおトク感に囚われず、計算機を叩いて検討を。